スペイン語がなかなか聞き取れるようにならないから、リスニング力を強化したいと思っているんだ。
そうなんだ!どういう方法でリスニング力を強化しようと思っているの?
うん…ディクテーションって方法を聞いたことがあるんだけど、どういうやり方かよくわかっていないんだ。効果があるって聞いたんだけど。
ディクテーションは、リスニング力アップにとても効果があると言われているよね!
じゃぁ今日はどうやって一緒にやるのかを一緒に見ていこう!
リスニング力を強化するために、どういう方法で学習をしたらいいか悩んでいるあなた。
ディクテーションと言う言葉を聞いたことがありますか?
ディクテーションは、語学語学のリスニング力強化にとても効果がある方法の1つと言われています。
さらにディクテーションと合わせて、「シャドーイング」という方法も実践すると、プラスで効果があると言われています。
ということで今回はディクテーションとシャドーイングとは何か、そしてそのやり方を見ていきましょう。
ディクテーションとシャドーイングって、そもそも何?
シャドーイングとディクテーションとは、語学力強化のために実践される方法の1つです。
ディクテーションとは?
ディクテーションとは、音声を聞いてその音声を一言一句すべて書き出していく方法です。
ディクテーションで得られる効果
ディクテーションでは次の効果が得られます。
ネイティブの発音の特徴がわかるようになる
耳から入るすべての音声を、全て文字に書き起こすので、集中して音声を聞くようになります。
また、発音の細かいところまでに意識を向けて聞くようになります。
そうすると、次のような発見が次々と見つかります。
- 単語と単語がつながったときの発音の仕方がわかる
- ネイティブの発音の仕方がわかる(例えば、ベネズエラのスペイン語では”s”をあまり発音しない、など)
リスニングにおいての自分の苦手な部分がわかる
ディクテーションしたあとに、実際の音声のスクリプト(文字を書き起こししたもの)を見て、自分が書き起こしたものと合っているかどうかを比較します。
そうすることで、自分がきちんと聞き取れていなかった単語や苦手なポイントがわかるようになります。
自分の苦手なポイントがわかれば、どういう学習をしたらいいかもわかってくるね!
自分で話すときに正しい文法を使うことを意識するようになる
普段は流し聞きで聞いていると気づかない前置詞や定冠詞など、細かいところにも気づくことができるようになります。
例えば、
ネイティブは話すのは速いけど、ちゃんと冠詞とか省略せずに言っているんだ!
と気づくことで、自分でも意識して冠詞を使うようになります。
冠詞だけでなく、細かい文法もディクテーションでしっかり向き合うことで、頭に定着し、自分が話すときにも意識するようになります。
シャドーイングとは?
シャドーイングとは、スペイン語の音声を影のように追いかけながら一緒に発音することをいいます。
スペイン語の音声を流し、その音声を聞き取り、聞き取った音声をそのまま自分の口で全く同じように発音していきます。
イメージは「カエルの歌」!本物の音声に、あなたの声が追い重なっていくような感じだよ!
シャドーイングで得られる効果
シャドーイングには、以下の効果があります。
リスニング力が鍛えられる
自分で実際に同じ音声を発音しなければいけないので、集中して音声を聞くようになります。
そうすると、流し聞きでは気づいていない単語や、単語と単語がつながっている部分、今までは曖昧にしてきた部分をきちんと聞いて理解することができるようになります。
スピーキング力が鍛えられる
ネイティブが話す音声と全く同じように話をすることで、話すときに次のような効果があります。
- ネイティブの発音に合わせて発音しようとすることで、発音がよくなる
- ネイティブと同じスピードでしゃべろうとすることで、話すスピードが上がる
もちろん速く話せばいいと言うわけではないけど、例えばネイティブ複数人の会話に入りたいときに同じスピードで話せると、同じテンポで会話についていけるようになって楽しいよ!
ディクテーションとシャドーイングのやり方
それでは早速ディクテーションとシャドーイングのやり方をみていきましょう。
準備するもの
準備するものは次の3つ。
・レベルに合った音声素材(スクリプト付きのもの)
・ペンと紙
・30分くらいの時間
音声素材は自分のレベルに合ったものを用意しましょう。音声が何と言っているのかをあとで確認するので、スクリプト付きのものを選んでください。
音声とスクリプトが両方付いている音声素材は
- DELE問題集のリスニング課題
- Netflix
- Youtubeの動画(できれば動画自体に字幕がついているもの。自動生成の字幕は正しくないことがあるのであまりおすすめできない)
などがあります。
学習の目的別おすすめの音声はこちらの記事からどうぞ→スペイン語のリスニング力を鍛えるには、目的に合わせて音声を選ぼう【おすすめ音声あり】
初めてトライする方はディクテーションとシャドーイングに思ったよりも時間がかかると言うことに驚くかもしれません。
なのでまず始めは30秒位の音声を用意するのがいいと思います。
まずは音声を聞く
まずは用意した音声素材を、一度最後まで通しで聞いてみます。
この時はあまり気張って聞こうとするのではなく、どういった内容を話しているのかざっくり聞いてみましょう。
ディクテーションする
次にディクテーションを開始します。
次の順番で行いましょう。
- 音声を最初から再生し、一文聞いたら音声を止める。
- 聞こえた音声を全て、紙にペンで書いていく。(定冠詞や前置詞、複数形の”s”なども全て省略せずに書き起こす。)
- 一文書き終えたら音声をまた再生し、次の文章を聞く
- 音声を止める
- 聞こえた文章を書く。
この作業を、音声が終わるまで繰り返していきます。
ポイント①わかるまであきらめず何度も聞く
当たり前ですが、聞き取れない部分がたくさんあると思います。
そんな時は、音声を巻き戻し、聞き取れるまで何度でも聞きましょう。
何度も何度も神経を集中して聞いているうちに、パッと聞き取れる瞬間が出てきます。
これがわかったときの感動といったら!
あー、こう言ってたのね!
という感動とともに、その言葉の音声での聞こえ方が脳に刻まれ、定着していきます。
あきらめずにやったその先にある感動は大きいよ!何度も聞いてみてね!
ポイント②聞こえた通りの音声をカタカナで書いたあと、アルファベットにしてみる
何度聞いても、どうしてもスペイン語の単語に落とし込めないこともあります。
その場合、一度知っている単語になっていなくても、まずはカタカナで書いてみましょう。
そのあと、カタカナで書いたものを眺めて、アルファベットにしてみましょう。
文字にしてみることで、客観的に見ることができます。
例①
聞こえた音声が、次のようだったとします。
「ストイ エネル バンコ」
バンコは”banco”だよね!でも”ストイ”って何?”エネル”ってなに?知らない単語だ!
こう思っても、一度アルファベットにしてみましょう。これをアルファベットにすると
“Stoy enel banco.”
そしてこれを見て、何か知っている単語に近いものはないか?考えてみます。
“stoy”って何かに似てるな…なんかこんな動詞あったな…あ、Estoy!?
“enel”は… “en el”か!!
そう!
“Estoy en el banco”って言ってたんだね!
例②
音声が、次のように聞こえたとします。
“Vas a ボラール las fotos?”
ボラールって言ってる気がするけど、「ボラール」なんて単語あったっけ?
こう思ったら、考えられる全てのつづりを書いてみましょう。
bolar?
borar?
borrar?
volar?
vorar?
vorrar?
volarなら知ってる!「飛ぶ」だ!じゃぁ飛ぶってことかな?
でも”Vas a volar las fotos”??「写真を「飛ぶ」??」
なんか意味がわからない…
この場合、答え合わせをして スクリプトを見てBorrarだったことがわかります。
Borraかぁ、初めて聞く単語だ!「消す」って意味なんだね!
この一連の流れの中で、次の2つの効果がありました。
・borrarという新しい単語を知った
・lとrrの違いが聞き取りできていないことがわかった(borrarは巻き舌なので、その時点でrrだと気づくべきだが気づけていなかった)
聞き流ししてると「この単語は知らなかった」で終わっちゃうけど、つづりも自分で考えてみることで、リスニングの弱点もわかったね!
スクリプトを見て答え合わせをする
もうこれ以上文字起こしができない!わかるところはすべて書き切った!という状態になったら、今度は答え合わせです。
自分が書いた文字起こしとスクリプトを比較し、完全に一致しているかどうか確認していきましょう。
例えば、次のような発見があります。
- スクリプトには前置詞の”a”が入っているのに自分が書いた文字起こしには前置詞”a”が抜けていた
- ひとつの単語かと思っていたら、2つの単語がつながっていたものだった
- つづりが間違っていた
- 聞き取りはできたけど、意味がわからないと思ったら、2つの単語が合わさって別の意味になる熟語だった
全て答え合わせが完了したらだと自分のできなかった部分を確認して自分の弱点を見つけていきましょう。
- 毎回、複数形の”s”が聞き取れていない=自分で話す時や書くときも忘れている可能性があるので、自分の文章の単数・複数が一致しているかをもっと意識する
- 知らない単語が多いから聞き取れない=単語力の強化が必要
- 熟語を知らないから意味がわからない=熟語力の強化が必要
- 母音で始まるとどうしてもa,e,i,o,uで始まる単語を想像してしまう=hから始まる単語も、音だけで聞くとa,e,i,o,uであることを意識する
スクリプトを見ながら自分のペースで読んでみる
答え合わせと意味の確認が一通り終わったら、次は発音の練習です。
まずは自分のペースで、スクリプトを見ながら声を出して読んでみましょう。
「自分で発音できない音は、聞き取ることもできない」と言われています。
初めて出てきた単語は、きちんと発音して、「たどたどしさ」がなくなるまで何度も発音してみましょう。
3回くらい連続でスムーズにいえるようになれば、「その単語はあなたのものになった」と言っていいと思います。
ゆっくりでいいから、たどたどしさがなくなるまで声に出して読んでみよう!
音声に合わせてスクリプトを見ながら一緒に発音
ディクテーションが終わったら今度はスクリプトを見ながら音声に合わせて発音をしてみましょう。
この時は音声に合わせ、音声と同じタイミングで読み上げていきます。
音声と合わせて話すと、意外とスピードが速いということに気づくと思います。
はじめのうちは、つっかかり
「音声に全然ついていけない…」
「息が続かない!」
となると思います。
みんな同じだから安心してね!
音声と同じスピードで読み上げられるようになるまで、何度も練習しましょう。
何度も練習していたら、同じスピードで話せるようになってきた!なんか自分かっこいい〜!
音声に合わせて発音できると音声のネイティブ本人になったみたいでなんかかっこいいよね!
かっこいい自分目指してがんばろう!
シャドーイングする
次はついにシャドーイングです。
- スクリプトは見ずに音声だけを聞く
- 聞こえてきた音声をもとに、少し遅れて、音声と同じように自分もしゃべっていく
イメージでは「かえるの歌」です。
少しずつずらして追いかけっこしていくようなイメージです。
やってみると、「音声を耳で聴きながら口では違うことを発音する」のはとても難しいことだと気づくと思います。
なかなかうまくできないかと思いますが、何度も練習しましょう。
何度も繰り返し同じ音声を発音することで、内容も自然と覚えるので、単語も覚えられるし自然な言い回しも覚えられるよ!
いかがでしたでしょうか。
普段音声を聴き流してリスニングの練習をしている方にとっては、ディクテーションとシャドーイングは少しハードな練習方法かと思います。
ですが、集中して音声を聞くことで、普段聴き流してしまっている細かい文法もきちんと理解をして落とし込めるようになります。
一度自分の中に落とし込め、自分のものにできると、自分が話すときも正しい文法や自然な言い回しを使えるようになります。
これからどんどんリスニング力をつけていきたい方は、絶対にやったほうが良い練習方法だよ!
リスニング力を上げたら次はたくさん話す練習を!
リスニング力を上げたら次はどんどん話す練習をしていきましょう!
私が運営するスペイン語学習事業Avionでは、スペイン語でボイスメッセージのやりとりし放題のサブスクサービスを行っています。
ボイスメッセージで、講師と毎日
-Hola! Cómo estás? Qué haces?
-Bien, estoy yendo al trabajo. Y tú? Qué haces?
と日常会話をしたり、ニュースについて意見を交換しあったりする中で、毎日スペイン語で話してスピーキング力をアップさせましょう!
語学はとにかく使ったもん勝ち、話したもん勝ち!普段スペイン語を話す機会がないなら、自分から機会を作りましょう!
気になる方はぜひチェックしてみてくださいね。
この記事を読んで皆さんのリスニング力が爆上がりすることを願っています!!
それでは、また〜。
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